奈良盆地におけるノガミ行事に関する研究Web版

16.池の内の牛宮

所在地:大和郡山市池の内町

「牛宮さん」供え物の名前から「シンコクイ」とも呼ばれる。

日程: 5月5日

場所:大和郡山市池ノ内町野神326

祀られる対象:こんもりした森の中に「うしの宮」と刻まれた石碑がある。「農耕守護神」「牛の守護神」を祀っているが、少年の通過儀礼の意味もある。

行事:5月4日、当番の少年は「牛宮」の掃除をする。当番の家では「ツチワリシンコ」と呼ばれるシンコ餅を作る。5月5日まだ暗いうちに当番の少年は、お神酒、シンコ、ワカメの酢の物を「牛宮」に供え、シンコを食べ、酒を飲む。帰宅後、子どもたちは当番の家でシンコを食べる。農業に牛を使っていた頃は、牛を連れて行った。16歳なるとオヤを務め、この行事に参加すると一人前として認められた。

ツチワリシンコ:親指くらいの大きさの餅にそら豆で作ったあんをつけたもの。麦作をしていた頃、畝を作るために土を細かくするのに用いた樫の木の棒ににているところからそのように呼ばれるようになった。